私が関わる仕事現場では、ここ最近で個人情報保護を尊重する風潮がデフォルト化されたように感じます。プライベートに踏み込まないルールは、仕事のやりとりにおいては楽でありがたいんですが、その一方で仕事関係の懇親会に呼ばれて参加すると、不思議なムードに覆われます。
プライベートを自己開示しない、他人の個人情報にはもちろん踏み込まない、という暗黙のルールの中で、数時間膝を突き合わせて楽しく(てか、楽しそうに振る舞ってる?)飲み食いします。個人的には、アフターファイブ(←死語?)になったら、少しくらいは砕けて、本音を漏らしてもええじゃろーと思うのですが、やはり個人情報保護に則った懇親会でした。
ですので、会話はその店で出たお料理について話すことが中心となります。一人が「この唐揚げ、おいしー」と言い、他の人も口々に「本当、サクサクしておいしーですね」と相槌をうち、その後に変な間ができると、また誰かが「こっちの燻製入りポテトサラダもおいしいですよ~」と言い、あれおいしいこれおいしいの輪唱が延々と続きます。
こういう空気なので、トップオブ個人情報の生年月日など絶対に聞けません。宴席参加者には、私が占い師をやってることも、もちろん伏せてます。まだ参加者の出生データを知ってれば、密かに言動を観察して、脳内チャートで照らし合わせる一人遊びもできるのですが、それも叶わないとなると、いよいよ逆プレイを始めます。参加者のノリや言動から、どんな星を持ってるか、密かに予想するプレイです。
(ここからが今日の本題です。いつもに増して、前置き長くてすみません。)
特に興味深いのは今回の宴席主催者です。会社経営をしている女性。一見とても柔和で、ふわっとした人に見えます。が、仕事で関わる時間が増すごとに、ギャップが生じ、あれ!?もしかして、この人って相当なツワモノかも!?と思うようになりました。とにかくタフで耐久力のある人で、弱音は一切吐かない。アクシデントが起きるたびに、それを栄養源にして自分の血肉にしながら巨大化していくタイプでした。シンゴジラみたいな。本当に一見、弱そうで控えめな人なのに、見た目とのギャップが大きすぎです。でも、もう今では表面のそれは「着ぐるみ」にしか見えません。中身はシンゴジラだ。面倒見は大変良く、関わる人を大事にしますが、一方でその人のそばを離れていく人には、立て板に水のごとく、全てを打ち消し、実に冷酷です。
実際、その人の見た目とのギャップが激しかった語録には、こんなのがありました。
「絶対的な良い人はいない。良い人とは、相手にとって都合が良いかどうかだけ」(対人哲学)
「私の時間フィーが、一体いくらすると思ってんだ?」ぼそりと独り言(実力主義)
「私にダメ出しされたら、恥ずかしいと思え」ぼそりと独り言(周囲への要求水準の高さ)
私は常に「家政婦は見た」モードですので、こういう美味しいセリフは聞き逃しません。笑
ゆえに、この人が主催する懇親会は、もはや個人のプライベート情報などどうでもよく、自分が主催する場に来た人が味方かどうか、ただ確認しているのかもしれません。そもそもの視点が、私とは別次元なのだろうと思いました。
人間観察を元に、ホロスコープチャートを仮組み立てしてみるのも、なかなか面白いです。太陽サインはおそらくあれかな? 金星は太陽と別サインぽい気がする。月はあれかな? 見た目年齢的に木星と土星はあのあたり? などと勝手に脳内で組み立てています。いつか出生データが手に入ったら、答え合わせをしてみたいものです。